「先輩。」

私は早く止めてほしくて洸の胸板を押すが男の洸には力で負ける。

いや、いやだいやだいやだ。

こんな形で私のファーストキスが奪われるなんて。

いくら押してもキスを止めない。

それどころかどんどん深くなっていく。

しまいには私の唇を割って口内に洸の舌が侵入。

や、だ

助けて…だれ、か。

私は爪が食い込むぐらいまで手を強く握り、助けを求めた。

でも助けは誰もこない。

私、ずっとこのままなの?

そう考えると私の頬に涙が伝った。

──ガラガラ

保健室に誰かが入ってきた。