あれから何日たっただろう。


上野は意識不明のままだった。


ケイタたちは、毎日欠かすことなく見舞いへ行った。

そのたびに、やせていく上野を見るのが、つらかった。




「上野、まだかな」

ケイタの家に集まると、ぼんやりとゆりかが言った。
目の下にはくっきりとクマができている。

それは、ゆりかだけではない。
全員だ。


以前のような元気さは、誰も残っていない。

だけど、無理やり笑顔をつくり、盛り上げようとしていた。


「あいつ、間宮とちがってノロくないと思ってたけどさ。意外とのろまだったんだな」
「どういう意味だよ、崎野」

そうして、みんながのっていく。
だけど、みんなの笑顔がどこか悲しそうなのは、誰もがわかっていることだった。