恋はまるで、粉雪のようで。

「ひなたさん」


「うん、なに?」



「俺と、結婚してください」



それは、あまりにも突然のプロポーズで。


私の頭の中は、真っ白になってしまった。



「ひなたさん、やっぱり、早すぎた?」


「ううん、違うの。


私も、結婚したいって思ってた。


でも、櫂くんは結婚なんて意識してないって思ってたから、ビックリして」


「俺は、出会った日から結婚したいって思ってたよ。


会えたのが奇跡みたいなものだから、もうこれは絶対に運命だって信じてるから。


指輪用意してないけど、ごめんね。


ひなたさんのサイズも好みもわからないし、なにより一緒に選びたかったんだ」



櫂くんが、私と結婚したいって思ってたなんて。


あまりにも幸せだと、言葉がうまく出てこない。



「よろしくお願いします」



私の月並みな返事に、櫂くんは笑顔でキスしてくれた。