兄さん


ちょっと食べてみて欲しい



何が足りないのか?



一口口に運び


味わった



「これお前がマスターしたのか?」


「俺に美的感覚で味が出せるか?近江ちゃんが何かが足りないって言った」



「何も足りないものはない、完璧な親父の味だ」


立ち上がり

直ぐ様店に向かった






店には一人のお年寄りがいた


「店長いないし、私オムライスしか作れないんです、自己流でもいいですか?」


「食えるものならなんでもいい・・・」






店長が入ろうとしたらオーナが止めた

「これでお客が認めたら、親父の味だ、あの客は口がこえているからどこまで通用するかだ・・・・」









「どうぞ お食べください」


喉がなり
一口


また



一口と胃袋に消えて行った



最後の一口まできれいに完食



「ここの先代のオムライスの味だ、また来るから、よろしくな お釣りはいらない、君のお駄賃だ」



「あ ありがとうございました」

嬉しくて


嬉しくて



涙が止まらない




「近江ちゃん、よかったね」


「おい、親父の味完璧なまで再現
ありがとうな 足りないものはなにもない」