でも、みやのさんは本当に整った顔をしている。

うまくいけばアイドルか女優にでもなれそうだ。

「いやでも、ドラマ出ててもおかしくないよ。それに、誰とも一緒にいるとこ見なかったし、孤高なんだなぁって」

孤高は言い過ぎだけど、どこか、人を寄せつけない冷たい雰囲気があった。

実際、友達らしい人と一緒にいるところ、誰かと笑いながらしゃべっているところに遭遇したことはない。

わたしが知らないだけかもしれない。

でも、みやのさんは好んでひとりでいるという、凛とした雰囲気があった。

「そうだね。でも好きでひとりだったわけじゃないよ。他人が苦手なの」

みやのさんは、つやつやの長い髪を耳にかけながら、少しだけさみしそうに、でもそれと同じくらい嬉しそうにして、はにかんだ。