病気を患っていたことを隠されたイラつきと告白されたことで頭がいっぱいになって視界がぼやける。


薄暗い外灯も星のように見えた。


車の中で涙ぐむあたしを、直人の父親は何も言わなかった。




「すんません、家まで送って頂いて」




泣き止んだあたしは直人の父親に軽くお辞儀をした。




「良いんだよ、直人も寧々ちゃんにずっと黙っていたからバチが当たったんだよ。」




「良かったらお見舞い来てね」とだけ言って、車はまた病院へ行ってしまった。