「神田くん、君は少し入院が必要だ。最近調子がいいからって無茶をしたようだからね?」


「はは、だろうと思いましたよ...」




微笑む直人に母親はすぐに駆け寄って「笑い事じゃないわよ全く...」と涙ぐむ。


直人の父親があたしの肩を叩いて「寧々ちゃん、うちの直人が世話になったね?家まで送ってあげよう」と言う。


あたしはお言葉に甘えることにした。




「...うす。じゃあな直人」


「待って寧々、返事は?」


「今は何も話したくねぇ...」




そう言ってあたしは病室を後にした。