消えた時間


なんて考えていたら




「おい!杏奈どこいってんだ」




そう言われて誰かに腕を強く

引っ張られた



へっ?!って顔をしていると

先輩方が






「ここが空手部専用寮!!」







そう言った



「えっーーーーー?!」



もちろんあたしの驚きは

さっきの倍以上




だって……だって……

でかくね?!



こりゃ200坪なんて余裕でありそうだよ

あたしの家4個は余裕で建ちそう



すると先輩が

驚いたでしょ~とニコニコ笑って

‘‘さぁ入って’’

中に手招いてくれた



やばーーーーーー?!

なんだこりゃ




あたしこんなでかい家見たことない



あるとしても昔テレビであった

"花より〇子"に出てきた

お金持ちさん達の家以来だよ



ほんとにあたしこれから

この家で暮らすの?!



いやいや想像力が

無さすぎて無理だわ



えっ?!

だって1人1つづつ部屋があるんだよ!

しかもベッド&机&ソファ&棚付き

しかも広さが教室1個半はある



でもでもやっぱり1番はリビング



レトロな食事用テーブルに

レトロなんて椅子

レトロなソファ

レトロなキッチン

そして木目で少し黒めの床





あたしは欧米に来たのか?


ってあるかいな!



どう見てもどっから見ても

皆JapanesePeopleやないかい




すると突然頭から声が降ってきた





「おい!杏奈大丈夫か?ップ」





いや今思いっきし笑ったよね

心配してる振りして

人の事笑ったよね!





「杏奈 1個忠告しといてやる


杏奈は頭で考えていることが

すぐ顔や動作にでる。


だからもっとマシな事を考えろ!プッ!!」



「わ わ 分かってますー

壮に心配されなくても大丈夫だから」






絶対壮バカにした

あたしの事

ほんとムカつくやつ!



あたしは怒りながらクルッと

方向を変え歩き出そうとしたら

つまづいた



あっ!!

やばい!!

これは転けるっ…………



って思ったのに痛くない

それより甘い香りがする