朝っぱら眩しい光が差し込む。
低血圧私からしたら迷惑極まりない…とはいえカーテン締め忘れた私が悪いんだけど。
起きてご飯を食べると、学校に行く。これが習慣なわけで。めんどくさい極まりないと思い始めたのはつい最近。

けど…今日はどこか楽しみにしていた。
部活が決まる。
それはこれからあと、私にとって物凄い重要なことになるとは思いもしていなかった。
毎朝毎朝、友達が迎えに来る。
「なーちゃーん!」
私、大井上七夕(なゆ)は中学1年。
部活は…まだ決まってない。みんな強制参加らしい。
今のところは…バトミントンか、バスケか。
友達に「剣道やろうよ!」って誘われたけど用具揃えるのにお金がかかるし、めんどくさいって言って断った。それに、新しい事始めるのってなんか怖いし…
そんなことを考えてると六時間目になった。
「はーい、やりたい部活動ごとに教室に行ってくださーい」
めんど…基本その精神だけど
バトかバスケか。うーん…
「なーちゃん!剣道やろー!」
『だからいいって!』そう言おうと思った。けど…
私には、一人の人が目に入った。
名前も知らないし、顔も初めて見たけど、不思議な男の子。
見かけただけだったけど何故か惹かれる所があって…
「なーちゃん?」
って、こんな事考えてる場合じゃないや。
「いいよ、はいろ。剣道部」
お母さんに怒られるかな…
「剣道には誘われたけど入らない」って言ったからなぁ…