いつまでも…*短編

〜♪

「…う」

携帯のアラームを急いで止めて
服を着替える。


静かに台所へ行き歯を磨き顔を洗う。

荷物を持って窓から抜け出した。


待ち合わせまであと15分

バス停まで早歩きで向かう。


「…よし」


約束の5分前に着いた。

未緒はまだ来ていなかった。

一応メールを送信してみたが何故か返事が来ない。


「寝てんのか…?」


待ち合わせの時間になっても未緒は来ない。

携帯に電話を掛けようとしたら母さんからメールが来ていた。

ドクンと心臓が鳴ったのがわかる。

"どこに行ったの?"

「やべ…」

勿論返信はせずに未緒に電話をかける。

―プルル...只今、電話に出ることが…

が、幾ら掛けても留守番になってしまい未緒の声は聞こえない。

もうすぐバスの時間だ。

早くしなきゃ。

「未緒…未緒…出てくれよ」
必死に電話を掛けていると
母親の声が聞こえてきた。

「隼人ー!」


遠くに母親が見える。

「くっそ…」

バスも見えてきたが
未緒に電話を掛け続けていた。