「頼むから繋がっ…未緒!?おまっ」
"ごめん…隼人"
やっと繋がった電話から聞こえてきたのは今にも泣きそうなくらい弱々しい未緒の声。
「…は!?なにしてんだよ!寝坊か?もうバス…」
"違う、違うの!あたし…やっぱり行けない。…ごめん"
世界が
止まった気がした
木が揺れ、鳥の鳴く音も
甲高い母親の声も
近づいてくるバスの音も
何もかもが
一瞬止まった
「な、に言って…」
"ごめん…ごめん…"
未緒の口からはごめんとしか出てこなくて
母親を横目で見て
もう駄目だ、と思いつつ
目の前に停まったバスに乗り込んだ。
右手には未緒の分のチケット
左手には携帯電話
携帯からは未緒の泣き声が聞こえてきた。
"ごめん…隼人"
やっと繋がった電話から聞こえてきたのは今にも泣きそうなくらい弱々しい未緒の声。
「…は!?なにしてんだよ!寝坊か?もうバス…」
"違う、違うの!あたし…やっぱり行けない。…ごめん"
世界が
止まった気がした
木が揺れ、鳥の鳴く音も
甲高い母親の声も
近づいてくるバスの音も
何もかもが
一瞬止まった
「な、に言って…」
"ごめん…ごめん…"
未緒の口からはごめんとしか出てこなくて
母親を横目で見て
もう駄目だ、と思いつつ
目の前に停まったバスに乗り込んだ。
右手には未緒の分のチケット
左手には携帯電話
携帯からは未緒の泣き声が聞こえてきた。

