自分にうそつき

「お、来た。 上野唯さんだよな? 」
昨日、私にサッカーボールをぶつけた男子。
「なんの用?」
「…ったく。わざわざ来てやったのにその言い方はねーだろ? これ、昨日落としたヤツ。 」
その男子の手には生徒手帳。
「遅い。 昨日追いかけて渡してくれればよかったでしょ? 」
「あそこの道複雑だろ? 家も知らないのに追いかけられるかっつーの。 にしてもスゲーな。 こんなとこに通ってるとか。 市内1位で県の3位には入る学校じゃん。 」
「悪いけど。 私アンタにかまってるほど暇じゃないから。 」
言い放つ。
「勉強があるの。 ここで成績が落ちたら今までが水の泡なの。」
「なあ。 そんなに勉強好きなのか? 」