化物の声

だらだらと午前中を過ごしていた。
きっと午後も変わらず同じような感じなんだろう

心のどこかで考えた。
郁はなにしてんだろ。

家で引きこもってゲームか
ただまだ寝ているだけか

いやあいつは今家に居ない。
ならあいつは何処にいるんだ

そんな事を考えていたらあっという間に昼になった。

昼食は弁当スタイルの俺はいつも郁と弁当を食べる。が、今日は郁が居ないので一人で食べることになる。

(ボッチは辛いな。ふとした瞬間に話相手が居ないと辛く感じるんだな。)

そう想いながらもくもくと弁当を食べていた。

茜「一緒にたべよ~」

と言って茜が向かいの席に座る

「今日はいつもの奴らとじゃないのか?」

茜「さすがに洸一人じゃ寂しいかと思ってさ~」

流石茜勘が鋭い。

「あ、はい」

茜「洸は昔から寂しがり屋だもんね~」

「そうか?」

茜「そうだよ~」

昔から寂しがり屋だったけ。

心の中でも軽い自問自答する。が答えは帰ってこない

姫華「私も一緒にいいかしら」

「あれ、お前生徒会は?」

姫華「私が居なくてもなんとかなるでしょ」

そう言って姫華は俺の隣の机に座った

姫華「さて、聞きたいことがあるの。」

「なんだよわざわざ俺のとこまで来たかと思ったら」

俺は軽く嫌みをこめた言葉を放った
が、姫華の顔は珍しく真剣だった

姫華「柊君は何処に消えたのかしら?」

「知らんな。」

俺はこう言うしかなかった。本当に知らないから

「とりあえず電話してみるわ」

姫華「そう、お願いするわ」

そう言うと姫華は弁当のを開いた。

茜「わ~可愛いね」

姫華「そう?普通じゃないかしら」

なんというかとても女子力のある弁当だ、
ご飯の部分には海苔でキャラクターを切り抜いてあって、サラダを中心としたヘルシーな弁当だ。

「絶対腹減るだろ、それ」

姫華「女子はみんなこれぐらいよ」

女子はみんなダイエットでもしているのだろうかと思う位の量しか入ってなかった

姫華「ちなみに手作りよ」

「女子力アピール乙です」

こんなこと普通女子には言わない。

姫華「というか早く連絡してくれない?時間がもったいないのだけど」

それもそうだ早いとこ郁に連絡しないと

携帯の電源を入れて郁の電話番号を入れた

RRRRRR........

数秒間コールが鳴った後で不在着信に切り替わった

「不在着信っぽいけど」

茜「あれ?珍しいね~」

姫華「居ないならいいわ」

郁はいつも電話したらすぐに出るタイプだ
だが今日は不在着信だった

胸騒ぎがする。いつもと違う日常。
あるはずのものがないと落ち着かない。

それはまるで空気が1グラム重くなるぐらいの感覚だ。

嫌な胸騒ぎを紛らわすように弁当をかきこんだ