私は先の見えない道を歩いた。道は舗装されていた。なので歩きやすかった。私は障害がある方が燃えるのだ。一つひとつ難題を超えていった先に幸福があると信じて疑わない。目の前に障害がありすぎても困る。嫌気がさすから。全てを放り投げてしまうから。なので目の前に与える障害のランクを易しいものからクリアしていき、徐々に難しくしていけばいい。大事を成すには小事から。あれ?こんな言葉あったっけ。まあ、それはいい。
 何キロ、いや、何十キロ進んだかわからない。それともまだ全然進んでいない気さえ、私はした。平坦で変わり映えのしない風景に飽きがきた。私は後ろを振り向きたい衝動に駆られたが、振り向かなかった。振り向いてはいけない気がしたからだ。
 私は飽きが来るのは当然だと思った。
 ここには音がないのだ。
 風の音。
 小鳥の音。
 飛行機の走行音。
 笑い声。
 車の音?