私の無駄を遮るように右側の道の日差しがスポットライトのように強くなり。視界が眩しくなる。小人との距離が近づきなり、私はさりげなく見た。小人が私を見た。大きな黒目で。全てを見透かすような黒目、で。
 私と小人の目が合った瞬間。小ぶりな口から歯が覗いた。小さいギザットしたノコギリのような歯だった。すぐに口元を閉じ、小人は口角をぐいっと上げた。私の全身に鳥肌が立ち、すぐに小人から目をそらした。なにか声を掛けられると思ったが、何も声を掛けられなかった。あれほどテーマパークの道先案内人のように謎めいた問いと道を示してるんであれば、「グットラック」ぐらいの言葉は欲しいものだ。ダメ、ダメよ。期待してはダメ。期待は無言の脅迫でもあるんだから。でも、無言も十分脅迫じみていて怖いのだが。