「え、鞠奈荷物多くない?」

駅で待ち合わせた鞠奈姉とむさくるしい男達。

鞠奈姉を見た海浬が言った。

「俺持つよ?」

ひょいと鞠奈姉のボストンバッグを持つ。

なに、あのスマートな優しさ。

「え、いいから!大丈夫大丈夫。私の荷物だし!」

そういいながらも姉、嬉しさが顔からにじみ出てますよ。

ちくしょ、かわいい。

「姉、俺も持つ」

海浬なんかに負けてたまるか。

「いや、お前が持つ必要ない」

海浬に遮られたし。なんなんだよ、牽制するな。

鞠奈姉はお前のもんじゃない…え、いや海浬のものか…ちくしょう