LOVELY TONE


「次で最後の曲でーーーす!!」

最後の曲はラブソングだった。

甘い甘いラブソングだった。

誰を想った曲なのか。

それはわからないけど。

なんだかとても、切なくなった。

理由はわからない。

ただ、なんとなく、彼には大切な人がいる

気がしていた。

本当になんとなくだけれど。

そんなことを思って、聴いていたラブソングは

甘いはずなのに、すごくすごく寂しかった。