「おーちゃん、一緒に途中まで帰らない?」 放課後、帰る支度をしているおーちゃんに声をかけた。 鞄に教科書を詰め終えたおーちゃんは顔をあげ私を見る。 「・・・うん」 少しだけ表情を緩めそう言った。 よかった。 「良かった。じゃあ、いこっか」 「うん」 2人で教室を出る。 朝、気まずくなったから不安だったけど。 「朝・・・、ごめん」 校門を出たところでぽつりとおーちゃんが言った。 おーちゃんは、ギュッと鞄の取っ手を掴み俯いている。 おーちゃんも、気にしてたのかな。