「あ、おーちゃん。昨日ね、秋人くんに偶然会ったよ」
「・・・そう」
「う、うん」
どうしよう、空気悪くなっちゃった?
あんまり仲良くないのかな・・・?
秋人くんの態度も微妙な感じだったし。
「あんまり、顔とか似てないんだね・・・。わ、私もあんまり妹とは似てないんだぁ。私がお父さん似で、妹がお母さん似だから・・・」
「・・・似てないよ。血、繋がってないから」
「え・・・?」
少し冷たい声色で、おーちゃんはそう言うと思わず立ち止まった私を置いて教室に入っていった。
私、聞いちゃいけないこと聞いちゃったのかな。
また、からまわってる。
「亜子ちゃん?」
教室の扉の前で立ち止まっていた私に不思議そうに声をかけてきたのは立川くん。
「立川くん・・・」


