――平気なフリなんてしなくていいよ
「へ、平気なフリなんてしなくていいよ。わ、わかってるから!」
「・・・は?」
――俺だけは、あんたの気持ち聞いてあげる
「私だけは、秋人くんの気持ち聞いてあげる!だから、辛いなら辛いって言っていいんだよ!怒りたかったら怒っていいの!私が全部、受け止めるから!」
仁王立ちになって、両手をグッと拳を握り叫んだ。
私が救われた言葉。
私を救ってくれた想い。
「・・・あんた、ばっかじゃないの」
「っ」
「なんであんたに、そんなのさらけ出さなきゃいけないわけ」
「う、・・・そうだよね・・・。ごめんなさい・・・」
やっぱり、私じゃうまく伝えられない。
想いだけは、こんなにもあるんだけどな。


