「な、音玖」

「・・・うん」



立川くんがおーちゃんに話を振ると、短くそう答えた。
楽しみって、思ってくれてるってことかな。

そうだったら、嬉しい。
メイド服でもなんでも着ちゃうよ。



「楽しみだね、文化祭!」

「夜の後夜祭もあるしな」

「うん!花火上がるんだっけ?」

「打ち上げじゃなくて簡単なやつらしいけど」




今から楽しみ。
おーちゃんとまわれたらいいのにな。
同じクラスだから難しいかな。




「まぁちゃんも楽しみだね!」

「え・・・あ、・・・うん」



少し離れて立っていたまぁちゃんに話を振ると戸惑ったように答えた。
こうやって行事が楽しめるって、本当に幸せ。

まぁちゃんがいて、おーちゃんもいて。
それから立川くんもいて。



夢みたいだ。