秋人くんは、その声に気づききょろきょろと辺りを見渡している。 その視線がこちらに向き、私たちの存在に気づいた。 「な、何やってんだよ!」 秋人くんは、たじろぎながら叫んでる。 やっぱ、恥ずかしいよね。 見つけたら、叫ばずにはいられなかったんだもん。 「こらー!お前ら、なにやっとるか!」 私たちの存在に気づいた先生が叫ぶ。 「逃げろー!」 立川くんが、楽しげに私たちを引っ張って逃げる。 後で、お説教かな。 でも、よかった。 そう。 秋人くんは無事、この高校に入学することができた。