｢いっつもヘラヘラウソっぽい笑顔浮かべて。なんに対しても、本気じゃなくて。適当にあしらって、口先だけの言葉ばっかで｣

｢なっ！たかはそんな人じゃないわよ！」




俺は、そんな男だよ、と先輩に思う。
先輩は、俺のなにを見てたのかな。




｢肝心な言葉は言わない。真実なんて、なにもない、あいつのどこがいいのか教えてもらえます？｣

｢たかは、優しいの！かっこいいし、私のわがままだって、怒ったりしないし。たかのいいところ知らないくせに、わかったようなこと言わないで！」

｢いいところ・・・。あいつ、女に対しては最低だけど。友だちに対しては、紳士ですよ。それくらいですかね｣




真央ちゃんの言葉に、息をのむ。





｢友だちに対して位、他の事にも本気になればいいのにって思いますけど｣




なんでかな。
真央ちゃんが俺のことわかってくれてるんだろう。


ずっとまとわりついてた先輩は全然わかってくれなかったのに。