「たかぁ、いつ付き合ってくれるの?」



屋上につながる階段の途中。
そこは、人気のない俺の一人でいる落ち着ける場所だった。



それなのに。
座った俺の隣にずうずうしく座り、しなだれかかってくる香水臭い女。
名前、なんだったっけ。

3年の先輩ってことはわかる。
だからこそ、見つかったわけだし。
この階段を下りたその階が3年の教室。




「ねぇ~」

「ん~」




甘えるような猫なで声にいらっとしながら曖昧に声を出す。
香水の匂いから逃れるように、反対側に身体を逃れ手すりの策に頭をこつんとつける。





「ねぇ、ちゅーして」

「・・・うん」



しつこい先輩に嫌気がさしながら、チュッと触れるだけのキスを落とす。
これで満足するだろ。