「でも、今の俺より、もっとずっと辛かったはずなんだ・・・。でも、あいつは、俺の前で泣いたことないし・・・、泣き言なんて言ったことない・・・」

「秋人くん・・・。きっと、秋人くんならおーちゃんの事助けられるよ。その辛さも、苦しさも、きっと支えてあげられる」

「でも・・・」

「だって、私のためにこんなに泣いてくれる、優しい子だもん。おーちゃんは、きっと、手を差し伸べてくれる人が必要なんだよ。きっと、誰よりも家族を必要としてる。秋人くん、おーちゃんに思ってること全部話してみたら?」




まだ、変われるかもしれないって。
ただのおせっかい。
余計なお世話かもしれないけれど。


血は繋がっていなくても、おーちゃんと秋人くんは兄弟で。
せっかく、巡り合った絆。


秋人くんは、おーちゃんと兄弟でいたいって思ってる。
でも、素直になれなくてここまで来てしまった。




「私も、側にいるから。きっと、聞いてくれるよ」

「・・・うん。・・・ていうか!あんたバカだろ。体調悪いならもっと早く言えよ!」

「うん、ごめん。ありがとう。・・・それから、私亜子だよ」

「は?知ってるよ」

「亜子って、呼んでほしいな」