「昨日あの後ね、偶然おーちゃんに会ったんだよ」

「へぇ。すごいじゃん」

「うん!すごいよね!運命みたいだよね!」

「・・・そこまでは言ってない」



あっさりと否定され肩を落とす。
そんな私を見てまぁちゃんは可笑しげに笑った。




「ほら、そんな運命の人の登場よ」



まぁちゃんに言われ振り向くと、おーちゃんが登校してきたところだった。




「おーちゃん、おはよう!」




今日も相変わらずかっこいいなぁ。
明るく元気に声をかけた。




「・・・おはよう」



それは小さく、抑揚のない声。
一言そう言うと私たちをすり抜け行ってしまった。