大切なものをもたないように。
なにも、欲しがらずに生きていこうと。



「・・・俺なんかと、いたらきっとダメになる」

「音玖・・・?お前、まだそんな事言ってんのかよ」

「彼女は、本当の俺を知らないから」



本当の俺を知れば、きっと離れてく。




――私がいる!私が、おーちゃんの居場所になる!




居場所になんて、なっていらない。





――おーちゃんの事、大好きだから。おーちゃんの事が大好きで、必要な人が、ここにいるよ!




必要になんて、してくれなくていい。





なにも、イラナイ。