好きって何だろう??

今まで生きてきた17年間考えたこともなかった。
私、長嶋藍那はとくに好きな相手はいない。
クラスの女子が恋バナとかしてる間に幼馴染み男子の二人とカードゲームだったりモ○ハンをしていた。しかし中3になり、いく高校をを決めるときにエスカレータ式の地元の子がよく通う学校ではなく、寮のある都内の学校に通うことにしたのだった。
そして新しい、お・ん・な・の・こ!友達もでき、すべて順調に進んでいた。
そんな矢先、一歳年下の幼馴染み二人が私の通う学校に入学することが決まったのである。

× × × ×

合格発表のとき女子の視線をひたすら集める男子がいた。
それが私の幼馴染み、天瀬蓮である。そしてその横のぼーとしているパッとしなくて、蓮の荷物を持たされてる系男子は、佐藤城星。
この二人は知らず知らずのうち、不覚にも私が中学3年間をカードゲームやモ○ハンに捧げてしまった理由というか…?現況である。
「藍那ー。俺、合格した!」
蓮が私に気がついたのか結構距離があるのに声をかけてきた。黄色い声援が止み視線が私に集まる…。
「ん?藍那どうした?」
絶えず声をかけてくる蓮ににらみをきかせると目を点にして蓮の方から近寄ってきた。
「にらむなよ。あー?ごめん。大声だして悪目立ちさせて」
「まぁ別に。それもだけどそれだけじゃなくて…(汗)」
「ん?」
蓮には自分がモテてる自覚が無い。たぶん私という存在がいたから中学時代は女の子に声をかけられなかったんだと思う。でも私は蓮がよく女の子に視線送られてるの見てたから知っていた。
「……俺がモテるの嫌?」
「……」
「ん?とがう??俺、モテるんだよ♡」
「…………!?」
モテてる自覚が無かった蓮が自分がモテることを自覚している…。
「その反応図星かなぁ??」
「いや…ただ、あんたの成長に驚いてるだけよ…」
「なんなら俺とチューす…いでっ!」
「こーら。蓮、またそんなこと言って。藍那が困ってるよ」
城星が見かねて助けてくれた。
「うるせっ。お前は俺の親か!おかんか二段腹母ちゃん!。」
「あーはいはい。何とでも言っていいよ。藍那ごめんね」
「ううん!ありがとう城星」
「うん」
「……ちぇ…昔から城星には優しいんだから」
「蓮?妬いたの??」
「だ、誰が!……っ」
私の言った一言に蓮は後ろを向いて黙り混むのだった。