「ゆーちゃん。」



「んー?なぁに?」




読んでいた雑誌を置いてこちらに目線を向けてくれる優梨。



ゆーちゃんは俺と目が合うとコクっと首をかしげた。



それが可愛らしくて仕方ない。





「今日ね。何にもないじゃん。」



「そうだねー。」



「どっかお散歩行かない?」




俺は恋人とのんびり散歩をするのが夢だった。



運動がそんな好きなわけでもないし、かと言って家でゲームしてるばかりも面白くない。



それで思いついたのがお散歩。



これを夢見たのはいつだろう、忘れるほど前。



…やっと叶うんだ。