歩希はたしかにそうかもと思ったが、
ここまで来て引き下がれないので、「俺はお前がやったと思ってるからな!」
と言うと去っていった。

歩希は密かに早苗以外の犯人の可能性を考えていた。

早苗は、妃菜美に色々相談していた。
「ねー、ほんっとどうしよー。どーやって誤解といたらいいのー?」
「やっぱり何もしない方がいいんじゃない?」
「そうなのかなぁー?」
「うん・・・そうだと思うよー?」
「ふーん。ところで、ひなは一回目の事件の内容は憶えてる?」
「もちろん、鮮明に憶えてるよ。」
「へー。何でー?」
「そりゃ、実際に見てたからね。」
(え?)
「へー。そうなんだ。」
早苗は妃菜美の「実際に見てたからね。」がもう少し詳しく聞きたかったが、少し真実を知る事が怖くなり、聞かなかった。