涙色。


「おせーよ。海斗、罰金100円な」


玄関口で待っててくれた陵河が言った。

100円って…。


「ごめんごめん」

「それよりさ!海斗も最近あっついねぇ。春だねぇ。アイツに手、出されたんだろ?あのモテ女どーやって言い寄ってきた?」


にまにまと嬉しそうな顔をした陵河。


『手、出された』?

『言い寄ってきた』??


何言ってんだこいつ。


「とぼけやがって…。俺にも言えねーくらい凄かったのか!?教えろよー。知ってんだからな?夕日の照らす帰り道~、だろ?へへっ」

「何で…知ってんの?」

「噂っすよー。う・わ・さ」


噂?

西山が言い寄ったとか…。

あの時のことで、噂流れてんの?

俺が告ったのに。

西山に迷惑かけちまう…!

一体誰がこんな噂…。


待てよ?


このことは高月しか知らないはずだ。

だってあいつ、『私しかいなかった』って。

高月か、変な噂流したの。


「しっかしさぁ、りいもよくやるよな。海斗、超モテんのに。そんなんしたら女子のターゲットじゃん!そういや海斗、まだりいのこと好きなんだっけ?ならさ…やばいんじゃね?すっげめんどくさいことにな…」


陵河が話してる最中で走りだしていた。

家の近くまでもう来てたけど、学校に向かう。


あいつ、まだいるよな。

俺のせいで西山が…!


自分のことしか考えてなかった。

あの時必死で何も見えてなかった。

こんなことになるとか、最悪だ。