涙色。


俺はあきらめて、また6組へと向かう。

6組の前には陵河が待っていた。

「陵河ごめん遅くなった。帰ろーぜ」

へへっと笑っていうと陵河は少し怒っていう。

「お前おせーし。鍵しめるからって追い出されたじゃねーか!」

「知らねーよ」

「もう、海斗のバカ!」

陵河はふざけて言う。

「わかった。ごめんて」

軽く流して校門へと2人で歩き出す。


また4組の前を通るとき、やっぱり気になって横目で見てみる。


…ズキン…


今までにないくらい胸が痛む。

川木が西山に触れている…。


許せねー。

「わりぃ。先帰って?」

「どうしたんだよ?」

陵河がびっくりして聞いてくる。

「ごめん」

俺はそう言うと陵河を残してドアの前に立つ。

陵河は、何も言わず帰っていった。


…どうしようか…。

でも、西山は望んで先生といるんだよな?

俺が邪魔したら…。


いろんな考えが頭をよぎる。


「…はぁ…はぁ…」


中から声が聞こえてくる。


…と、吐息!?

俺はよからぬ想像をしてしまう。