その日の放課後…

クラスは帰りの会も終わったのにガヤガヤしていた。

明日は2月14日。バレンタインだからだ。

『友チョコやる〜?本命チョコとか〜?』

『○○ちゃん告っちゃえ〜!』

ワハハ…

みんなが楽しそう。

もちろん、私も友チョコを用意していた。


『かほちゃんとさなちゃんの分。』


チョコの裏側にはそう書いてある。

かほとさなは親友。

趣味もあって運命的存在だった。

しかし、みかが転校してからある変化が起こっていた。

かほがあのことを気にしていたのだ。

『お子ちゃま』

みかが何気なく言った言葉がかほの心にぐさっときたのだという。

『私ってお子ちゃまかな?』

かほは背も低い。その事も気にしているようだ。

『整形とかしたら大人っぽくなれるかな?』

その言葉はかほが今にも泣きそうなくらい小さな声で聞こえにくかった。

『整形!?やるの!?』

私はついそう言ってしまった。

『うん。やろうかな。』

かほは決意したように言った。

整形か…。

私もやりたくなってきた。