Savior-社長は救世主-


ため息をひとつついてから


『社長の話、聞いた通りです。勉強会ではなくなりました』


社長が居なくなった会議室は
だいぶ雰囲気が和らいだ
これならやりやすい
そう思いながら話を進めた


『…では終わります』


会議が終わり、あとは店長達が話し合えばいいと、私と優さんは会議室から出る

会議室から出て、すぐ社長に一直線
パソコン作業をしている社長
チラッと私を見れば
目がオドオドしているのがわかった


『社長、会議は終わりました』



「…ああ」


歯切れが悪い
ちゃんとわかってるのかよっ、
そう思いながら、私は言葉を続ける


『明日のランチは江戸前寿司。大間のマグロが食べたいです』


そういうと、またチラッと私を見る
ふふふっ、それでチャラならいいでしょ?と私の口元が上がる


「…好きにしろ」


その言葉に私は振り返り小さくガッツポーズをする
そして席にいた優さんと他の社員さんも
ピースサインだ