会場に着くと、同業者の社長さん達が沢山いる
その中で、一番若いのがウチの社長だ
だから、挨拶は重要だ
どの人から挨拶するかも…

これまた面倒だろうが
事前に受け取った資料は
全て私の頭に入っている

『社長、あちらの方…遠峰社長からご挨拶をお願いします。それが済んだら…あちらの三浦社長です』


サンキュー、と軽い返事が返ってくる
大丈夫か?と不安になるが
そこは我が社の主だ


「遠峰社長、お久しぶりです」


「これは神谷くん、久しぶりだね。おや?いつものイケメンはどうした?」


気さくに返してくる遠峰社長
いつものイケメンとは優さんだろう


「今日は僕の秘書を連れてきました。たまには連れて歩きたくなるんです」


えっ?と思いながらも頭を下げる


『初めまして、秘書の小森です』


遠峰社長は50代だろう
とてもにこやかに見ているが
その目が痛くも感じる