Savior-社長は救世主-


今日も然程忙しくない
事務仕事をこなしながら
広告の最終チェックをする


「こもりー」


私を呼ぶのは社長
社長のデスクへ行くと
朝イチに渡した資料を返してきた


「見た。これ集計して各店舗に流して。来月の目標台数を先月のプラス20にして。それと相沢さんと夜飯に行くことにしたから、俺6時に上がるから」


わかりました、と資料を受け取り
時計を見れば、もう5時過ぎていた

優さんは6時に戻ると言って
店舗周りに出ている

なら遅くても7時には出れるだろう
席に戻ろうとしたとき、社長の机の上のペン立てに引っ掛かってしまい
床にペンが散らばってしまった


『すみません』


しゃがみ込み、ペンを拾う


「何やってんだよ」


そう言いながらも
社長もしゃがみ込みペンを拾ってくれる