目にした瞬間、何かが頭に過る
パッ、パッ、パッ、と部分的に…


やっ…、なに、これ…
自分の身体が震えていた

怖いっ…怖いっ


「小森!!」「澪っ!」


力無く崩れそうな私の身体を
社長さんが支えてくれた


「大丈夫か、小森?」


あ、…私、前にも助けてもらった
社長さん…社長さん…、社長



『社長、わ…私…』


どうした?と心配そうに見る社長に
私は自然に腕を回し、抱きついていた



『も、もっと…は、早く助けにきてくださいよっ!怖かったんだからっ』



全ての記憶が戻った
あの日、意識を失いそうになった時
社長は助けにきてくれた

ぐったりしたい私の身体を抱き寄せ
何度も私を呼んでくれて
心配そうに私を見ていた事を…


「…っ、ごめん」


社長も私を抱きしめてくれた
社長のごめんが小さくて、震えていて
なんだか申し訳なく思えた