Savior-社長は救世主-


色々質問された
けど、何一つ答えられなかった

その間、彼は腕組みをして
壁に寄りかかり
ずっと私と医者のやり取りを見ていた


私は…彼の何なのだろうか?
もしかして…恋人?
いや、けど私の事をこもり、と呼んでいた
私の名前は、こもりみお…らしい
恋人なら名前で呼ぶだろう…


医者と彼が話していると
バタバタと廊下から聞こえてきて
勢いよくドアが開けられ
入ってきたのは、中年のおじさん


「澪っ!!」


みお…、あ、私の名前だ
私の事を知っている人だろう

私に駆け寄ろうとしたおじさんを
彼がとめた…「おとうさん」と呼んで。


おとうさん?
だれの?
彼の?それとも…私のだろうか…



そんなことまで忘れてしまっているのかと思うと、どうしていいかわからない
思い出そうにも、誰を頼ればいいか…