Savior-社長は救世主-


『いい匂い。やっぱりビーフシチューは和弥に任せた方が絶対いいね』


「そう?澪の方が全然料理が上手にだけど。俺的には毎日澪の手料理を食べたいよ」


お世辞ではなく
和弥は本当に料理が上手
特にスープ系が得意

そして、和弥は時折
私に圧をかけてくる

「会社をやめてほしい」と。


まだ同棲する前
先の事を考えないで
お互い理想を語り合った


「俺は仕事から帰ってきたら、「おかえり」って迎えてほしいかな?家に好きな人がいてくれるって思ったら仕事も頑張れちゃうだろ」


和弥の言ってることはわかる
わかる、なんて軽く頷いた私
そんな私に対して言ってるなんて
その時は全く思わなかった


同棲して半年、
私的には結婚はまだしたくない
結婚、というか和弥に対して
まだ、って気持ちがある

和弥の言葉を交わしつつ、
私たちは夕食を摂った