Savior-社長は救世主-


見慣れた景色
結局、眠ることはなかった


『あの青い屋根の…』


そういうと、家の前に停車する
田舎町なのもあり
家の前に車を停めても問題はない

シートベルトを外し、外へ出ようとしたら


「こもり」


私を呼び止めた
社長を見れば、いつになく真剣な顔



「俺がすることに否定はするな、もし否定したいなら、後でいくらでも聞く」


いいな、と言って車から降りた
突然言われても、何がだ?と
疑問しか出てこないが
今の私には社長が何よりも頼もしい

私も車から降り、玄関へ向かった
玄関ドアを開け、ただいまと声を掛けると
ドタバタと向かってくる足音が聞こえた


「澪っ!どういうことなのっ!?」


その声の主はお母さん
母の性格を熟知している私と父
多分、父はついさっき
私とのやり取りを話したのだろう


「澪っ…、…あ、ごめんなさい、澪、後ろの方はどなた?」