「そんなカリカリしてたら、男に捨てられるぞ?」
社長はそんなの構わず言ってくる
本当に嫌だ
『……捨てて欲しいくらいです』
そう呟いてしまう
「あ?なんか言ったか?」
呟いていた言葉は
社長も優さんも私の言葉を拾えなかった
『別に。社長がお忘れにならなければ、今日くらい残業しないで帰れたはずなんですがね』
そういうと、社長の目が泳いだ
「なっ…、明日のランチ寿司なんだからいいだろう。ちゃんと予約したのか?」
『当たり前じゃないですから。12時に特上6人前、頼んでます』
6人前?と聞き直す社長
『当たり前じゃないですか、私が2人前食べるんです、』
自信満々で言うと、
流石の優さんも笑っていて
社長は呆れ顔をしている
いいんだ、お寿司ならいくらでも入る
そうでもしないと
私が壊れてしまいそうだ…

