「春花〜。早くしなさ〜い!」
『早く』…?あっ!忘れてた!!
「は〜い!今行く!」
「ねぇ、『かれん』って名前に心当たりない?」
ケーキを買いに行く途中、私はお母さんに聞いてみた。
「え、どうして?」
やっぱそうなるよね…
「や、友達に『夏恋』って子がいてさ、なんか聞いたことあるような気がして…もしかしたら覚えてない昔の友達とかにいるかなーって。」
変に思われなかったかな?
「心当たりはあるけど…春花が生まれる前だから、違うと思うわよ…」
「そっか…じゃあ違うや。」
生まれる前なら聞きようがないしね。
「そういえば…お父さんのケーキ、今年もイチゴケーキ?」
「 ええ、そうよ!」