「ねえ、お母さんの親友の話、聞きたい。」
土曜日。リビングにいたお母さんにそう言った。
「え?」
「『かれん』って言うんでしょ?私に関係があるかもしれない。なんか、反応しちゃうの。私の友達の夏恋のこと誰かが呼ぶと。変だけど…変だからこそ、知りたい。それにお母さんとお父さんて、中学から同じなんでしょ?関係があるかもしれないし。」
前に聞いたことがあったんだ。
最初、お父さんはお母さんのことは友達として想ってたけど、『ある事』が起きて、付き合うようになったって。
「そうね。もう…花蓮と同じ歳だもんね。お母さんも、思い当たるものがあるの…とても…とても信じがたい事だけど。」
「同じ歳…?花蓮さんて、お母さんの同級生じゃなかったの!?」
「亡くなったのよ…春花の誕生日…9月1日に…」
「え…」
亡くなったって…何があったの!?