初恋の記憶

「!し、仕方ないじゃない。忘れ物かと思ったの。」
「そうなんだ。ごめんね。」
私のせいなら仕方ないよね。
「ねぇ、そのノート。」
やっぱり変に思われたか。
「中に書いてあることは、本当なの…?」
中に書いてあること。私の記憶と、実際に起きてることが違うこと。
「え?あー…やっぱ変だと思う?なんかさ、最近は結構食い違うんだよね。」
「そうなの…」
「どしたの?」
「その食い違う部分の思い出、お母さんの親友の思い出に似てるなぁって。」
「偶然だよ〜!」
「そうよね。」
そうだよ。じゃなきゃ、他人の記憶が私に乗り移ったとでも言うわけ?