「付き合えば?」

遥はそう言った。

「え。」

私は気づいた。

ー遥は私をなんとも思ってない。

「あ、そっか。あはは…。」

笑うことしか出来なかった。

私より背が高い遥を見上げないと涙が出そうだった。

「美都?」

玲奈が不安そうに近寄ってくる。

そんな玲奈に見向きもせず、私の足は武くんに向かっていた。

「武くん。」

「…柳…。」

もう、何もわからなかった。

でも、私の口から出た言葉は

「……良いよ。……よろしくね。」

だった。