「そう、そんな子がいるのね嬉しいわ」
「あ、あの…すみません
どういうことなんですか??」
宮本ちゃんが私の意見を代弁してくれたように聞いた。
「ここ、菊池亭はね戦前からあるのよ。
元首相や官僚の方がよく来られるのよ。
そんな人たちが来る所なのに一般客が大勢
いたら困ると思ってね、看板を外したの。」
そーだったんだ。
「そ、そうなんですね!!
では、長野さんはいつからここが菊池亭だと
知っていたのですか?」
本田くんはメモまでとっている。
「アタシはここの息子さんの陽くんと幼なじみ
だから小さい時から知ってたよ?」
そりゃ幼なじみだから知ってるよね。
「でもここの料理少し変わりました?」
「稚菜ちゃんにはわかるんだね」
おばさんが答えた。
「変わったとは、どうゆう点がですか?」
「今日の料理はね、特別に陽が作ってるの
内緒にしてって言われたから内緒よっ」
おばさんが小声で言った。
「陽くんすごく上手になってない!?」
稚菜が声を荒らげてしまい、みんなシーッというポーズをとっている。
「おかあ!あれほど言うなって言ったのに!」
「あら、ごめんなさいね
でも良かったわね、いつも辛口な稚菜ちゃん
がベタ褒めしてはるわよ?」
あぁ、確かに。
稚菜と外食する時はほとんど、その料理の欠点を見抜いている。
「今日の料理は100点満点中85点かな!」
「えっ、いつもよりめっちゃたけぇじゃん!
良かった〜」

