その手をぎゅっと、離さないで


「ただいま〜」

「お姉ちゃん、明日の服合わせてあげるから
カバン置いたらアタシの部屋に来てね?」

姉と妹の立場が逆のような気がしますが…。

妹と私の背は同じくらい。

だから妹と私の服は兼用みたいな感じ。

妹の服の方がオシャレだ。

別になんでもいいんだけどなぁ。

って思う。

彼氏いないし?

うそうそ。

「来たよ〜」

「はい、これ着てみて」

「はぁ!?」

ちょっ、なにこれ…。

渡されたのは白のへそ出しTシャツとデニム生地のミニスカ。

私、制服以外でスカート履かないし。

しかも短すぎ!

ってか小学校低学年以来履いたことないし!

運動大好きな私にとっては動きやすさが一番。

スカートなんて…ねぇ。

「お姉ちゃん細いくせ胸でかいし、くびれ
綺麗だし、脚も長いから大丈夫だって」

「ろ、露出しすぎでしょ…」

「中に水着着るから透けて見えて可愛いの!」

華恋、妹の姉は本当に私なんでしょうか…。

でもこんなことをしてくれる華恋に感謝の気持ちでいっぱいだよ。

「明日、エンジョイしてこなかったら許さない
からね?
張り切って準備してあげたんだから」

「うん!」としか言いようがなかった。