その手をぎゅっと、離さないで


あ、たぐっちゃんのコンタクトケースかな?

「たぐっちゃーん、コンタクトケースならテレビ
の横に…え!?」

「え、お、お前なにしてんだよ!!?」

「こ、光輝!!
私は今から入るの…!
光輝こそなにしてんのよ!?」

まさか光輝がいるなんて…

桜庭を一人にして何してんのよ。

「あ、あぁ桜庭のコンタクトケースを取りに
来たんだけど、あいつのカバンどこだ?」

なんだ。

すごく驚いたじゃない。

「はい、これだよ」

「うっ…、あ、ありがとよ!それじゃ!」

逃げていくように走り去っていった。

そんなに急いでたんなら桜庭が取りにこればいいのに。

あ、見えないのか。

確か桜庭のコンタクトはワンデーって言ってたもんね。

「よーし、私もはーいろ!」

言わなかったらケータイ使わない!

そう決めてお風呂へ向かった。


「…おまたせ〜」

二人とも楽しそうに話していたから少しきまずかった。

「「待ってたよ〜!
丁度、桜華の話してたとこ」」

「そ、そうなんだ」

いつ話を切り出そうか。

宮本ちゃんとたぐっちゃんが話している時もどこか、うわの空だった。



沈黙が続く。

今しかない…!!