「えーーーーーーー!!!?!?!!」



叫ぶことしかできません!!!!!!




「おまえ、うるさいなぁ。まさか下でもそんくらいのトーンで叫んでないだろうな?」

「あ、げ、げんか、え?!なんで?!」


「玄関がどうした?靴ならそこにおいておいて構わないぞ。」



「いや!そうじゃなくてさ!なんで!なんで、エレベーター降りたら、すぐ大次さんの家の中なんですか!!」


驚きながら私が叫ぶと、大次さんは気だるそうに組んでいた腕をとき、私に近寄ってきた。



そして、私をエレベーターの扉まで追い詰めると、少しだけ笑って私の顔の横に手をついた。


「さあて、なんでかねぇ?」


いつもとは違う雰囲気の大次さんに少しだけ戸惑ってしまう。


「お、大次さん??」


いつもの、シャキッとしたスーツ姿とは違う

起きたばかりの寝巻き姿で

仕事のときの大人な香水のにおいもしない

さっきシャワーでも浴びたのか、少しだけ髪の毛が濡れていて、私の肩に雫が落ちる。

ワックスのついてない大次さんの髪型……子犬みたいで可愛い……。


そして


私を見つめる、大次さんの黒い瞳。



や、やばい……目がそらせないし


それに今さりげなく、お初☆彼氏のお宅訪問してしまっている……




だめ、、私ったら体が動かない……。








「大次さ……」