自宅とは真逆にある、大きな橋。いつもは絶対通ることはないが、今日は何故だか渡りたい気分で、橋を歩いていた。

夜も本番で、雲ひとつない空には都会には珍しい星がチラチラと川にうつる。

仕事終わり、疲れて上なんか見ないからな、星なんていつ見たかも思い出せない。



なんか。落ちつくわー。。


橋の柵にもたれかかり黄昏ると、急に、よく分からない孤独感を感じた。


やべ、良い歳して泣きそう。

俺も気づいたら、30手前。仕事、仕事の毎日で、彼女なんて呼べる女は気がついたらいない。

……それなりに欲を満たす相手ならいるけど、あいつらは彼女ではないな。

タバコに火をつけると、柵を背にし、空を見た。



俺、こんなとこでなにやってんだ。

何が楽しくて、おっさんが一人橋の真ん中で、黄昏てんだよ、、。